一番身近なメンテナンス｜オイル交換

車に興味がない方でもエンジンが内部で絶えず動いていることはお分かり頂けると思います。平たく言えばエンジンは鉄でできており、エンジンが動いている間常に鉄と鉄が擦り合わさっている状態になります。鉄と鉄が擦り合わされると摩擦が大きく、その状態が長くつ続くと摩耗してしまいます。また、摩擦によって“熱”が発生してしまいます。この問題を解決するのがエンジンオイルな訳です。摺動部を常にオイルで【潤滑】することにより摩耗の防止と【冷却】を行っているのです。ですが、いくら精密なエンジンでも所詮は鉄と鉄。完全に密封することはできません。エンジンが稼働する過程でわずかながらエンジンオイルが燃焼室で燃料と一緒に燃えてしまいます。これがエンジンオイルが消費してしまう原因のひとつになります。

ここまではエンジンオイルの働きの【潤滑】と【冷却】を見てきました。では、もうひとつの働き【洗浄】を見ていきましょう。エンジンオイルはエンジン内部を潤滑する過程で、エンジン内部に付着した汚れの洗浄も行っています。オイルの洗浄能力によって落とされた汚れはエンジンオイルと共にエンジン内部を循環し、オイルフィルターでろ過されます。しかし、オイルフィルターの目を通過してしまう小さなゴミはそのままエンジンオイルと共にエンジン内分を循環してしまいます。エンジンオイルに小さなゴミが含まれることによってオイル自体の潤滑能力が低下（エンジンオイルの劣化）し、それが原因でエンジン内部の摩耗を促進させてしまいます。これもまた、エンジンオイル消費の原因となってしまいます。

その他にもエンジンオイルが劣化する理由は多々あります。【熱による劣化】【水分の混入による劣化】【酸化による劣化】【ブローバイガスによる劣化】etc.

“距離を走っていないからまだエンジンオイルの交換をしなくてもいい。”と言われる方がたまに居ますが、熱による劣化や水分の混入による劣化、酸化による劣化等は走行距離に関係なく発生してしまいます。エンジンの修理は比較的高額修理になってしまいがちなため、エンジンを良好な状態に保つためにも、走行距離だけで判断するのではなく、定期的なエンジンオイルの交換をするようにしてください。